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育てる

どんな仕事でもそうだと思いますが、
先輩は後輩を育てていかなければなりません。

僕たちのような仕事では、例えば手術手技であったり、
治療の方法であったり、研究や論文作成の方法
であったり‥

自分はまだまだ教えてもらう立場なので、後輩に
何かを教えるということはあまりできません。

自分の成長がまずは第一ですが、ある程度の実力が
付いて来たならば、後輩に目を向けなければいけない。

そんな思いは持っておかなければいけないですよね。

「名を残すのは二流、人を残すのが一流」

グっとくる言葉です。


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お医者さんの朝は早いのか?

お医者さんは多忙で早起き。早朝からバリバリ・・・
必ずしもそういう訳ではありません。

むしろ企業に勤めている方たちのほうが早く起床して、
通勤ラッシュと格闘されているのではないでしょうか。

病院や科によってまちまちなので一般的なことは言えませんが、
平均すると7時半くらいから、業務を開始しています。
あんまり早朝に行っても、入院患者さんも寝ていますからね(笑)。

しかし、救患で朝方に呼び出された、朝方まで緊急手術を
していた・・などの制約はありますが。

そのため、一般的にお医者さんは、病院からさほど
遠くないところに住むことが多くなります。
いつ呼ばれてもすぐに来られるように・・。

ですから、平穏に朝を迎えられるのならば、
それほど早起きをしなくとも間に合うという訳です。

専門医試験

医師免許を取得した後、脳外科を専攻したとしても、
まだ「脳外科専門医」という資格は与えられません。
ある程度経験を積んだ後、試験に合格しなければいけません。

各科ごとに専門医になるための試験がありますが、
その中でも脳外科の専門医試験は難関であることで、
少しだけ(笑)有名です。

筆記と面接があり、毎年の合格率が大体60~70%くらいです。
司法試験や一級建築士などの試験と比べると全然簡単そうじゃないか、
と思われるかもしれませんが(まあその通りなんですが・・)、
結構、大変なんです。

試験自体も大変なんですが、もしかしたらそれまでの過程が
一番大変なのかもしれません。

試験前ともなると、カンファレンスがあるごとに質問攻めにあいます。
「これでもか」というくらいの集中口撃!
みんなの前で、まさに吊るし上げの状態なんです。
答えても答えてもその上の質問をされるので、
分からなくなるまで口撃は続きます・・。

しかし、そのように得た知識は絶対に忘れないですし、
何より、これに慣れておくと、本番の面接が怖くなくなります。
当日は本当にこの「愛のムチ」に感謝することになります。

こうやって知識だけでなく、精神的にも鍛えられることで、
脳外科専門医をやっとの思いで取得できるのです。
かく言う私も、去年、何とか合格することができました。

しかし、お医者さんは一生勉強。
これでようやくスタートラインに立てる、という感覚。
まだまだ勉強は続くのであります。


昨日は、今年見事に専門医試験に合格された先生方のお祝い会
がありました。満面の笑みで達成感に満ち溢れていました。
去年の自分を思い出しながら、お酒も進み、楽しい会でした。

様々な人で支えられている

病院というと、「お医者さんと看護師さん」
というイメージが強いかと思います。

が、もちろん病院には、
他にも、様々な職種の人達がいます。

薬剤師さん、放射線技師さん、リハビリの方達、介護士さん、
医療器械の技術屋さん、受付窓口の方達、清掃してくれる方達‥
最近では医療クラークさんも増えて来ています。

挙げればキリがないですが、
みんながそれぞれプロフェッショナル。

誰が欠けても非常に困ります。
誰にも代役は務まりません。

それぞれが、協力しあって、支え合って
病院は機能しています。

そうやって、多方面から、
患者さんを支えているのが病院なのです。

執刀医ではないけれど

外科医といえば、やはり手術です。

もちろん、誰もがどんな手術もこなせる、
という訳ではなく、特に若手は経験が必要です。

テレビに出てくる「神の手」と言われる人たちも
当然、最初は初心者です。

先輩医師の指導を受けつつ、
比較的危険性の少ない手術からはじめ、
徐々に経験を積んで行きます。

困難な手術は、経験豊富な医師が執刀する事が多いでしょう。

外科系はチーム医療(一人の患者さんに、複数の医師が関わる)
ですから、執刀した医師が必ずしも全ての管理を行うというわけでは
ありません。

むしろ実質的な管理、仕事は、後輩医師が行っている
(もちろん相談しながらですが)といっても過言ではありません。
当然、術後の管理も手術と同じくらい大切です。

治療がうまくいくと、患者さんに感謝され、
「先生のおかげだよ。ありがとう。」
と、最高の一言を頂く事もあります。
おそらく一番うれしい瞬間でしょう。

ですが、時々、
「でも‥執刀医はオレじゃないんだよな‥。」
と、歯痒い気持ちになることもあります。

でも、それでいいんです。
「先生のおかげ」→その通りなんです。
考えてみてください。

患者さんの入院期間を一週間(168時間)とします。
手術を成功させる事はもちろん大変で素晴らしい事です。
長い手術だとして、仮に6時間としましょう。
でも、たかだか6時間です。

だって‥残りは‥

168-6=162時間!

この長い期間、
執刀していないけれど、その先生が、
そして関わったスタッフ全員が、
がんばったから、患者さんは良くなったはずです。

そう思いたいです。

このような一面も評価されるべきでしょう。




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